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【ブログNo.4】修繕積立金とは?
こんにちは。
すっかり秋になり、肌寒さも感じる季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、マンションにおける『修繕積立金』に関して、簡単にご説明させて頂きます。
修繕積立金
マンションで行う修繕工事で必要になる費用を賄うために、毎月各所有者から徴収して積み立てるお金になります。
マンションなどの建物では経年劣化や自然災害による損傷などが発生します。
そこで、居住者の快適な生活や資産価値の維持・向上のために、定期的な修繕とともに12年~15年周期で大規模修繕工事を行います。
(大規模修繕工事は、新築時の状態に戻すことを目的としております)
購入検討者からみれば、月々の住宅ローンだけに意識が向きがちですが、
購入後の管理費や『修繕積立金』も毎月の家計収支に与える影響は多かれ少なかれあるので注意したいところです。
2種類の積立方法
修繕積立金は、基本的に下記のどちらかの方式で各所有者から徴収していきます。
・均等積立方式・・・長期修繕計画に合わせて、毎月、均等金額に徴収される積立方式。
・段階増額積立方式・・・新築購入時に設定されていることが多い積立て方式で、当初の徴収金額から定期的に積立金を値上げして徴収する積立方式。
※国土交通省HPより引用
修繕積立金の適正金額の目安
2011年に国土交通省が発表したマンションの「修繕積立金に関するガイドライン」を参考に調べることができます。
修繕工事費が不足するといった指摘等を背景に、マンションを維持していくために、修繕積立金の知識や下記のように金額
の目安を示したものです。
適正な金額に設定されていないと修繕積立金を増額する必要も出てきてしまいます。
(戸数が少ないマンションや共用部が充実したタワーマンションなどは、比較的金額が高い場合が多くなります)
事例のばらつきが大きいため、「平均値」とともに、「事例の3分の2 が包含される幅」をあわせて示すこととしています。
※国土交通省HPより引用
≪ガイドラインを用いた計算例≫
目安の平均値 80㎡×202円/㎡・月=16,160/月
目安の幅 80㎡×140円/㎡・月=11,200/月
80㎡×265円/㎡・月=21,200/月
長期修繕計画
長期修繕計画は、分譲マンションの性能を維持し老朽化を防止するために、管理組合が作成する長期的な修繕計画のことです。
通常、20~30年程度の期間を対象にして、マンション共用部分等の各部分の修繕周期と概算費用が示されます。
主な工事計画内容としては、鉄部等塗装工事・外壁塗装工事・屋上防水工事・給水管工事・排水管工事になります。
計画をしておく主なメリットとしてはこちらです。
①修繕、改修工事の内容、おおよその時期、概算の費用等が明確になる
②修繕積立金の額の根拠が明確になる
③工事の円滑な実施が図れる
※築30年など古いマンションになると、そもそも長期修繕計画を作成していない場合もあります
まとめ
以上のように、修繕積立金はマンションで行う定期的な修繕工事や大規模修繕工事を賄うための重要な貯蓄であり、
長期修繕計画の策定の中で最も慎重かつ適切に額を設定する必要があります。
資産価値を維持するためには、適切な修繕と、そのための修繕積立金が必要不可欠です。
購入や住み替えを検討されている方は、不動産会社経由で修繕積立金の適正度を確認するとよいでしょう。
また、長期修繕計画は、今後の工事の実施や修繕積立金の額の算出根拠となる重要な資料となります。
従って管理組合側としては、総会議事録や管理規約含めて、希望された方が簡単に閲覧できるよう管理員室等に大切に保管して運用されることをお勧めします。
マンションの管理状況における透明性という面でも少なからずメリットはあるのではと思います。